エリア社員の話

さすらいの物流アルバイター
おちょみつです、こんばんは。

おちょみつさん、15時半からエリア社員の
説明会があるので会議室に・・・

エリア社員?はて、なんのこっちゃ?

そーいえば、入社時にそんな説明があった
気がする。

説明を聞いたら、要は、この会社は、
アルバイトとしては3年間しか働けない。
3年以上働く場合、エリア社員という
雇用形態になるのだそう。

僕の予想では、アルバイトとかでも、
クビとかにすると問題なので、ヤバイやつ
は契約を更新しない、というかたちを事前に
とってるんだと思う。

エリア社員として働くには、適性検査、
面談、普段の働き、などを考慮して
判断されるのである・・・(多分)

さて、僕の部署には、2人のエリア社員
がいる。

◯しらくらさん(仮名 女性)
◯もとはしさん(仮名 男性)

ハンター試験なみに難しいとウワサされる、
エリア社員に採用されたパイセンである。

パイセン達が、どのくらいパイセンかというと
しらくらさん 1000番台
もとはしさん 5000番台
僕ら 40000番台(社員番号)

まさに、桁違いなのである。

エリア社員に採用されないと、居酒屋も辞めて
しまった僕は無職になってしまうので、
パイセン達を分析して、採用に
こぎつけなければならない。
パイセン達の普段の働きを思い出してみよう・・・

事例1 しらくらさん
印象としては丸い人。(体型)
歩く姿がクマっぽいので僕は心の中で
シロクマさん、と呼んでいた。
(今はメグタンと呼んでいる コッソリ)

今の倉庫がオープンするまでの
研修先の倉庫で、メインでピッキングを
やっていた人。

今の倉庫がオープンして間もなく、
異動してきた。
男を追いかけてきたのでは?
というウワサがあるが、興味がないので
真偽を確認はしていない。

僕が今の部署に異動してきた時には、
すでにしらくらさんもいた。

研修先で一緒だった人が何人かいて、
やりやすかったのだが、しらくらさんだけは
全然(僕に)興味がないようだった、

たとえば、一人で外国に行って、日本人に
会うと、あっ、日本の人ですか?私もですぅ、
となるよね?

しらくらさんは、外国で日本人に会ったとしても、
知らんぷりグランプリで優勝できる人である。

しらくらさんは、キャリアは長いけど、
仕事は、ちょっと残念な人である。

僕の部署では、一人で2つの棚をピッキングに
割り当てられる、が、しらくらさんは1つの
棚しか割り当てられない・・・

理由は、ピッキングが遅いからである。
ピッキングなんて、そう大差ないような感じ
がするんだけど、まぁ、原因は、彼女が頑固、
だからである。

頑固だから、ブレないけど、成長もしない。
他人の意見や、やり方などを取り入れない。

負けん気が強くて、男性アルバイトと、ガチで
口喧嘩してたこともある。(仕事以外のことで)

そんな、しらくらさんが面白くて、僕はよく
彼女の前でボケる。

しらくらさんは、ちゃんとツッコミしてくれる。(意外)

なんにでも才能があるように、ツッコミにも
才能がある、要素は3つ。
1 スピード
2 言葉のチョイス
3 声のトーン

彼女は、1だけはある、他はイマイチだけどね。

例えば、ピッキングに必要なものを、
僕がもっていくと・・・

しらくら ありがとうございます
おちょみつ 800円になります
しらくら 有料か!

800円になります、の「ま」のところで、
有料か!の「ゆ」が切り込んでくるのである。
このテンポがとても心地よく、僕は彼女の前で
仕事中にも関わらず、コッソリボケ倒している。

しらくらさんは、必ず残業する。
社員としての使命なのか、金銭的理由
なのか、とにかく残業してくれる。

しらくらさんは必ずマスクをしている。
が、仕事が終わると、化粧なおしをして、
マスクをはずして帰っている。

マスクに口紅がつくからなんだろうな。

実は、めちゃくちゃ乙女なんじゃないだろうか?

事例2 もとはしさん
見た目、ちょいワル親父、いつもファッションはバッチリ。
髪型もバッチリきめている、髪型はベッカムのソフトモヒカン。
ネックレス、職人風のファッション。

もとはしさんは、カッター職人である。

カッター職人とは?
段ボールをカッターで開けることに
生きがいを感じてる人。(おちょみつしらべ)

研修先でも、いたんだよね、カッター職人の
おじいちゃん。

空になった段ボールを処理するのが仕事の人。
僕が段ボールをカッターで切ってると、

おい、若けぇの、カッターってのはな、
こーやって使うんだよ、と、望んでも、
頼んでもないのに教えてくれた。

いや、僕、別に、カッターで段ボール切るのが
上手になりたいわけでもないしなぁ、と思いながら、
へぇ、とか、はぁ、とか聞き流していた。

とても、ためになった。
それ以来、相手が聞いてこない限り、
人に教えるということをしなくなった、
余計なお世話だからだ。

もし、何か勝手に人にアドバイスをしてて、
相手のリアクションが、へぇ、とか、はぁ、
であれば、まちがいなく、めんどくさい、
うざい、と思われている。

話がそれた、もとはしさんは、カッター職人である。

ゆえに、カッターを使わない商品の補充は、ほぼやらない。
さも、偶然そうなった、という演技をしながら。
しかし、部署の人間、全員が知っている・・・・

もとはしさんて、面倒くさいこと、やらないよね・・・と。

詳細は省くが、僕はなんでもしらべるのが好きなので、
実験して検証して、証明済みである。

自分がやりたくない作業は、後回しにして、
あわよくば、誰かやってくれないかなぁ、
と考えている。

もとはしさんは、いつも一番最後に来る。
なるべくギリギリまで仕事したくないのである。

もとはしさんは、いつも一番最初に帰る。
なるべくギリギリまで仕事したくないのである。

もとはしさんは、他部署へのヘルプが出禁になった。
ヘルプに行った先で、ブーブー文句ばかり言うからだ、
実際一緒にヘルプに行った時、文句ばかり言っていた。
ちょっと、声が大きいんだよね。(笑)


ヘルプ要請の時に言われてる
あの人はよこさないでくれ、と。

そんな、もとはしさんが、僕は大好きである。
新人さんが入って来た時、もとはしさんのような
人がいると、あぁ、あんな人でも出来るんだ、と
新人さんが安心できる、僕も安心した。

みな、もとはしさんに文句を言う、
楽な仕事ばかりして、って。

でも、それって、もとはしさんが羨ましい
だけじゃないのかな?

やってみればいいじゃん?って僕は思う。

ガリ勉が不良の文句を言う。
不良がガリ勉の文句を言う。

やってみてさ、どっちが自分に合うか、
選べばいいじゃん?

もとはしさんは、確かに、まぁ、楽してるけど(笑)
その分、仕事の評価は低いわけで。

それはそれで、彼の選んだ道だから。

まとめ
しらくらさんも、もとはしさんも、多分、
前の倉庫では、部活で言うとレギュラーだった。

それぐらい、この業界は人気がなかった、
優秀な人材はすぐ辞めて、他の業種で働けない人の
たまり場だったのである。

理由は、差がつきにくい、からだ。

モノを移動する仕事なので、誰でも出来る。
差がつきにくいから、優秀な人間は、自分が
もっと評価されるところへ行ってしまう、
今でもそうなんだけどね、

ただ、コロナの影響で、他業種からも、人材が流入してきた。

しらくらさんや、もとはしさんは、
あっという間に仕事では追い抜かれてしまった。

が、僕は二人はうちの部署には必要なキャラ
だと思うし、二人共大好きだ。

エリア社員のハードルは高そうだ。

おちょみつの、明日はどっちだ?

おわり

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